設計事務所での仕事は、建築士としてのスキルを活かしながら新しいキャリアの道を切り開く絶好のチャンスです。
特に商業施設や福祉施設など、多くの人々の生活に直結するプロジェクトを手掛けられる点が大きな魅力です。
転職を成功させるには「設計事務所が求めるスキルや経験を正しく理解し、それをどうアピールするか」が重要になります。
本記事では、設計事務所への転職で成功するための具体的な方法を解説します。
特に自分の強みである実務経験を活かすために、職務経歴書やポートフォリオの作成ポイントについて、実践的な情報を提供します。
<このコラムでわかること>
Contents
設計事務所での仕事は、建築士としてのスキルを深めながら、多様なプロジェクトを通じて社会に貢献できる魅力があります。
特に、商業施設や福祉施設などのプロジェクトでは、自分のアイデアが建築物として形になり、多くの人々の生活に影響を与えるという達成感を味わうことができます。
また、設計事務所は専門性を高められるだけでなく、幅広い設計業務を通じて総合的なキャリアアップが可能なフィールドです。
商業施設や福祉施設の設計は、単なる建築物の設計を超え、利用者の体験や成長に直接影響を与えるクリエイティブな分野です。
◾️商業施設の設計の魅力
商業施設では、単に建物をデザインするだけでなく、利用者が快適に過ごせる空間作りや購買意欲を高める設計が求められます。
例えば、店舗では、動線計画や自然光の取り入れ方、休憩スペースの配置など、建物全体の調和を図りながら機能性を追求することが重要です。
このような設計では、クライアントとのコミュニケーションやマーケティング的視点が必要であり、自分の設計がビジネス成果に結びつく喜びを感じられます。
◾️福祉施設の設計の魅力
例えば、幼児施設の設計では、子どもの成長や学びを支える空間作りが中心となります。
遊び心を取り入れたデザインや、安全性を考慮した設計が求められるため、設計者の創造力が試される分野です。
例えば、自然と調和した外観や、子どもたちが安心して遊べる空間設計などが挙げられます。
園児や保護者から「こんな場所で成長したい」と喜ばれる設計は、他の建築分野では味わえない特別な達成感を得ることができます。
設計事務所での仕事のもう一つの魅力は、建築物を通じて社会的な価値を創出できる点です。
建築物は単なる構造物ではなく、地域社会や人々の日常に深く関わる存在です。
◾️公共性の高いプロジェクトの意義
公共施設や商業施設、教育施設などの設計は、多くの人々に直接的な影響を与えます。
たとえば、高齢者向け福祉施設では、バリアフリー設計や居住者の快適性を追求することで、利用者の生活の質を向上させることができます。
これにより、建築士として地域社会やコミュニティに貢献しているという実感を得られるのです。
◾️建築が人々の生活に与える影響
さらに、持続可能な設計やエコ建築が求められる現代では、環境への配慮を組み込んだ建物を設計することで、未来に貢献する建築士としての責任を果たすことも可能です。
このような仕事は、単なる「ものづくり」ではなく、社会全体にポジティブな変化を与える仕事として評価されています。
設計事務所では、プロジェクトの規模や種類が多岐にわたるため、幅広い経験を積むことができます。
これが、建築士としてのスキルを向上させるだけでなく、長期的なキャリアアップにもつながります。
◾️専門性を高める環境
設計事務所では、商業施設や福祉施設など、それぞれの分野に特化した知識や技術を身に付けられる環境があります。
特に非住宅用途の建築プロジェクトでは、構造設計や設備設計の専門家と連携する機会も多く、より深い専門知識を習得できます。
◾️幅広いプロジェクト経験
多種多様なプロジェクトに関わることで、建築士としての引き出しを増やせる点も大きなメリットです。
例えば、同じ商業施設でも、地域特性やターゲット層によってデザインアプローチが変わるため、毎回新たな挑戦が求められます。
◾️キャリア形成の柔軟性
設計事務所で経験を積むことにより、将来的には独立して自分の設計事務所を開くことや、大手企業で設計部門をリードするキャリアパスも選べます。
また、設計事務所のネットワークを活用して、新しいクライアントやプロジェクトを開拓する機会も得られるでしょう。
設計事務所では、技術力はもちろん、クライアントやチームとのコミュニケーション能力も非常に重視されます。
プロジェクトを円滑に進めるには、設計ツールを使いこなすスキル、プロジェクト全体を見通す管理能力、そして建築に関連する法令や規格に精通する知識が欠かせません。
設計事務所で働くためには、専門的な設計スキルと、最新の設計ツールを使いこなす能力が必要です。
◾️設計ツールの基本スキル
・設計事務所では、建築図面を作成するためにCADやBIM(Building Information Modeling)といった設計ソフトの操作が求められます。
・特に、BIMのスキルは、近年ますます重要視されています。さらに、3Dモデリングツールの操作も必要になる場合があります。
・建築物の詳細な3Dイメージを作成することで、クライアントとの打ち合わせや提案において大きなアドバンテージとなります。
◾️スキル習得の方法
・未経験者や初心者の場合、専門学校や専門家の講座等を活用するのが効果的です。
・ツールを独学で習得するのはハードルが高いように思えますが、基本操作を学ぶだけでも転職活動の際に大きな武器となります。
・実務経験者は、プロジェクトで培った具体的な操作経験を職務経歴書やポートフォリオに記載することで、スキルをアピールできます。
◾️設計スキルをアピールするポイント
・使用ツールの具体例を挙げます。(例:ARCHICAD)
・どのようなプロジェクトでスキルを活かしたかを具体的に述べます。(例:商業施設の設計において活用)
設計事務所では、建築設計だけでなく、プロジェクト全体を管理し、スムーズに進行させる能力が必要です。
◾️スケジュール管理
・設計プロセスは複数のステークホルダーが関わるため、スケジュール管理が極めて重要であり、進捗状況を把握し、納期に間に合わせるためにタスクを効率的に割り振るスキルが求められます。
・プロジェクトの遅延を防ぐために、オンラインのプロジェクト管理ツールを活用する設計事務所も増えており、これらのツールを使いこなすことで、プロジェクトの進行状況を可視化し、効率的な管理が可能になります。
◾️クライアント対応能力
・設計事務所では、クライアントの要望を正確に理解し、設計に反映することが求められますので、クライアントとのコミュニケーション能力が非常に重要です。
・クライアントのビジョンやブランドイメージを反映するデザインが求められる一方で、施工現場の制約や法令にも適合させる必要がありますので、複数のニーズを調整する力が必要です。
◾️過去の実務経験をアピールする方法
・「施設のプロジェクトで、設計監理のノウハウにより工期短縮とコスト削減を実現した」といった具体的な実績を職務経歴書に記載することで、管理能力をアピールできます。
・未経験者の場合でも、学生時代の活動やアルバイト経験を具体的に説明し、管理能力を強調することができます。
設計事務所で働く上で、法令や規格に従った設計ができることは必須条件です。
◾️法令遵守の重要性
・建築基準法や都市計画法など、厳密に守らなければならない法規があります。これらの法規に適合しない設計は許可が下りず、プロジェクトそのものが進められなくなるため、法令知識は設計者にとって必須のスキルです。
・バリアフリー法や省エネルギー基準にも適合した設計が求められるため、最新の規制を把握しておく必要があります。
◾️構造設計の知識
・日本は地震が多いため、耐震基準をクリアした設計を行うことは極めて重要です。設計事務所では、構造設計者と連携しながら耐震性の高い建物を設計することが求められます。
・大規模な建築物では、耐震構造だけでなく免震構造や制震構造の知識を活用し、安心して利用できる建物を提供する必要があります。
◾️資格取得のメリット
・建築士資格(特に一級建築士)は法令遵守を証明する上での強力な武器です。
・一級建築士の資格を持っていると、責任者としてプロジェクトを任される可能性が高まり、キャリアアップにも繋がります。
設計事務所への転職を成功させるためには、自分の実務経験やスキルをどのように伝えるかが非常に重要です。
特に、職務経歴書やポートフォリオは、採用担当者が応募者を評価する際の重要な判断材料となります。
職務経歴書は、採用担当者に「この人を採用すれば設計事務所にどのようなメリットがあるのか」を伝えるツールです。
単なる経験の羅列ではなく、自分の実績や強みを具体的にアピールすることが重要です。
1. 職務経歴書の基本構成
・概要:自己紹介を簡潔にまとめる部分です。設計経験年数、扱える設計ツール、特に得意な分野(例:商業施設の設計、BIM技術)を簡潔に記載します。
・職務経験の詳細:過去のプロジェクトにおける具体的な役割や成果を記載します。
2. 強みを具体的に示す
・「自分がどう貢献したか」を明確に伝えます。単に「設計業務を担当」と書くのではなく、「クライアントの要望を反映しつつ、利用者に評価される設計を提案」といった具体的な成果を記載します。
・技術的なスキルだけでなく、クライアントとのコミュニケーション能力やプロジェクト管理スキルも強調しましょう。
3. 職務経歴書の差別化ポイント
・数字でアピール:数値化できる成果は積極的に記載します(例:「1万㎡の商業施設の設計を担当」「年間3件のプロジェクトを完遂」)。
・キーワードを意識:「BIM」などの専門用語を適切に散りばめることで、採用担当者が求める人物像に合致させます。
設計事務所への応募で特に重要なのがポートフォリオです。
自分がどのような設計を行い、どんな成果を出してきたのかをビジュアルで伝えるツールとして活用できます。
紙媒体だけでなく、PDFでデジタルポートフォリオを作成し、デジタルで共有できる状態にしておくことも効果的です。
1. 構成とページ数
・プロジェクトセクション:主要なプロジェクトを選び、それぞれの概要、担当業務、成果、使用したツールを記載します。
・スキルセクション: 扱えるソフトウェアや得意分野(例:福祉施設の設計など)をまとめます。
2. 内容の具体性
・プロジェクトごとに、「プロジェクトの目標」「自分の役割」「成果物の例」を明確に記載します。
・設計図面や3Dモデルのキャプチャ画像を掲載すると、視覚的に強い印象を与えられます。
3. デザインの工夫
・読みやすさを重視したレイアウトにします。
・過剰な装飾を避け、簡潔かつプロフェッショナルなデザインを心がけます。
設計事務所への転職を成功させるためには、事前準備が重要です。
自分の目指すキャリアを明確にし、応募先に響く志望動機やポートフォリオを用意し、適切な求人情報を効率的に探すことで、転職活動の成功率を大きく高めることができます。
転職活動の第一歩は、自己分析によって自分の目標や価値観を明確にすることです。
これにより、自分に合った設計事務所を選びやすくなり、志望動機や面接での受け答えにも説得力が生まれます。
1. 自分の強みと弱みを把握する
・これまでの経験を振り返り、どのようなスキルや知識が強みとしてアピールできるかを整理します。
・同時に、自分の弱みも認識し、今後どのように克服していくかを考えます。
2. 転職の目的を明確にする
・自分が設計事務所で何を実現したいのかを明確にします。例えば以下のような目標を設定するとよいでしょう。
「商業施設や福祉施設など、社会貢献度の高い建築物に携わりたい」
「BIM技術を活用した設計に挑戦したい」
「プロジェクトの全体管理を任される建築士になりたい」
3. 理想の職場環境とキャリアプランを描く
・勤務地、職場の規模、得意分野、働き方(リモートワーク、フレックスタイムなど)を具体的にイメージします。
・転職後の短期目標(1〜3年)と長期目標(5〜10年)を設定します。これが明確であるほど、面接での受け答えがしっかりしたものになります。
設計事務所への応募において、志望動機とポートフォリオは採用担当者に直接アピールできる重要な材料です。
1. 志望動機の作成
・設計事務所の特徴をリサーチ:応募先の設計事務所がどのようなプロジェクトを手掛けているのか、経営理念、得意分野などを徹底的に調べます。
・自己の経験やスキルとの結びつき:自分がその事務所でどのように貢献できるかを具体的に示します。
2. ポートフォリオの作成
・プロジェクト選定: 自分がこれまでに関わったプロジェクトの中から、応募先の事務所が重視しそうな分野の成果を中心に選びます。
・内容の具体化: 各プロジェクトについて、以下の内容を明確に記載します。
①プロジェクトの目的や規模
②自分が担当した業務内容(計画、設計、監理など)
③使用したツールやスキル(ARCHICADなど)
④成果(納期内完了、クライアントからの評価など)
・デザインと構成:簡潔で読みやすいレイアウトにし、設計図や3Dモデルの画像を適切に配置します。
適切な求人情報を見つけるためには、多様な方法を組み合わせてリサーチを行うことが必要です。
1. 求人サイトを活用する
・建築業界に特化した求人サイトを利用します。
・検索機能を使って、自分の希望条件(勤務地、給与、プロジェクトの種類など)に合う求人を探します。
2. 設計事務所の公式ウェブサイトをチェック
・直接応募が可能な場合も多いため、興味のある設計事務所の公式サイトで採用情報を確認します。
・設計事務所の公式サイトには設計事務所の実績やプロジェクト事例も掲載されているため、志望動機作成にも役立ちます。
3. ネットワークを活用する
・同業者や建築業界の知人に情報を尋ねることで、非公開求人やインターンシップ情報を得られることがあります。
・業界イベントでの人脈作りも効果的です。
4. 転職エージェントの利用
・建築業界に精通した転職エージェントを活用することで、自分のスキルや希望条件に合った求人を紹介してもらえます。
・メリット: 非公開求人へのアクセスや、応募書類の添削、面接対策などのサポートを受けられる。
5. 業界イベントや勉強会への参加
・業界内の勉強会や展示会に参加することで、最新の求人情報や設計事務所のニーズを直接知る機会を得られます。
設計事務所への転職は、建築士としての新しい可能性を広げる大きな一歩です。
特に商業施設や福祉施設の豊富な実績を持つ設計事務所では、やりがいを感じながら専門性を高められる環境が整っています。
転職活動を成功させるためには、必要なスキルや知識を明確にし、それを効果的にアピールすることが鍵となります。
職務経歴書やポートフォリオをしっかりと準備し、転職先での目標を明確にすることで、より自信を持って次のキャリアに進むことができるでしょう。
横松建築設計事務所は、設計事務所としての成長を目指す上では、全ての面が強化ポイントです。
より高みを目指すべく、新たに一緒に働いてくれるメンバーを広く募集しております。
横松建築設計事務所へのご応募を検討される方は、下記をご覧ください。
『全てのクライアントに後悔の無い建築を』これは僕にとって絶対に譲れない大切なテーマです。
上記よりも遥かに高価であるはずの建築は『試す』ことができません。
一度建てた建物が満足のいかないものであっても簡単につくりかえることはできません。
これはクライアントにとっても僕たち設計者にとってもとてもリスクが大きいことです。
『後悔』の無い建築をつくりたい。
そのことを見習いの頃からずっと考えてきました。
建築は様々な要素が複雑に絡み合ってできています。
掘っていけばいくらでも項目は挙がります。
例えば今挙げた項目を全て満たす建築。
デザインがよく、安全で、便利で、長持ちして、利益を産む建物を予算内で望み通りのスケジュールで仕上げる。
これらは全てが重要なものですが、相反することもあります。
なので、全部100点満点にすることはほぼ不可能と考えています。
最上のバランスでお客様の要望を具現化するために。
当たり前のことに聞こえますがこれらを総合的に検討しながらお客様の建築を成功と言えるものに導くことが僕たちの仕事だと考えています。
YA+Aは、それぞれの要素の検討の精度を極限まで高められるように研鑽を積みながら進化していけるチームでありたいと考えています。
今後はさらにBIMによる業務の効率化、様々な視点での検討、ビジュアリゼーションによりお施主様とのイメージ共有等様々な点で設計・監理業務の質をより良く向上させ、お施主様の理想の建物の建築に全力を尽くす所存です。
何卒よろしくお願いいたします。
YA+Aには意欲的で優秀なスタッフが在籍しています。
16年以上、大手の設計事務所で修行を積み膨大な知識をもとに設計を安定的に進める事ができるスタッフ、
最先端のBIMを駆使して様々な設計を提供できるスタッフ、
勤続30年以上のベテランスタッフ、
園舎専門の設計事務所で修行を積み園舎設計のエキスパートなスタッフ、
施工会社出身で細やかな気遣いのあるサービスが出来るスタッフ、
デザイン特化型で魅力的な提案をするスタッフ、
補助金や資金計画その他事務的な事をサポートするスタッフ、
BIM技術を社内でサポートするスタッフ、
若く意欲的に成長しているスタッフ。
様々な魅力的なスタッフが連携しながらお客様の建物を計画的にサポートしています。
各自の得意な事をお互いに伝え合いながら成長しています。
仕事の水準を高めるために、YA+Aオリジナルの設計基準テンプレート、ヒアリング集、進捗管理シート、資金計画シート、デザイン確認シートを用いて計画を進め、定期的に社内チャット、ミーティングで各自の状況確認をおこない点検しながら進めています。
また、社外のパートナーとして様々な仲間と協働しながら勉強会など成長の機会を設けて高め合っていける環境をつくっています。
まとめ
株式会社横松建築設計事務所では、一緒に働いていただける仲間を募集しております。
お気軽にお問い合わせください。
ご応募は下記フォームより、ご入力をお願いします。
03-5284-7106