BIMの導入から運用の方法

BIMはとても便利です、設計事務所やゼネコンにとってはマストなアイテムだと言えます。
BIMの便利さについて文章を書くことは大変なので以下の動画を見てください。(長いので倍速で見ていただくと楽です。)

BIMを導入するステップとして大まかに

1.ソフトを購入する
2.操作を覚えて設計できるようにする
3.テンプレート化、ルール作成
の順番でステップアップしていきます。

ソフトの購入は割愛するとして、まずは操作を覚えてBIMを使用してプレゼンから実施設計までできるようになる必要があります、組織化云々はそこをクリアしてからの話になります。
BIMの習得パターンは大きく分けて3パターンあります。
1.会社で教わる
2.スクールに通う
3.独学
以下にその方法を掘り下げていきます。

1.会社で教わる
勤めている会社がBIMを使っている会社であれば社内教育や先輩から教わるなどしてスキルを得ることが可能です。
勤めている会社がBIMを使っていない会社の場合はスキルアップのために思い切って転職することもありかもしれません。
以下にオススメの転職サイトを置いておくので興味のある方はBIMを使っている会社を探してみてください。
A-worker

また、僕の会社はかれこれ2008年からBIMを使って仕事をしています。
ARCHICADについて、テンプレートを整備していますし、先輩スタッフに相談すれば大抵のことは解決できる環境を整備しています。
スタッフも募集してますので興味のあるかたは以下のリンクを見てみてください。
https://www.yokomatsu.info/kyuujin-2/

2.スクールに通う

ソフトを作っている会社の公式スクールや、非公式のスクール、お金を払えばBIMの操作方法を教えてくれるところはたくさんあります。下記は一例です。
=WINスクール=
WINスクール

=ReCADemy=
ReCADemy
ARCHICADを習得したい場合は以下のグラフィソフト公式のスクールが1番オススメだと思います。僕も昔講師を担当していました。
時間とお金が出せる方はこの習得法が1番早いと思います。
グラフィソフト公式サイト

参考までにおおよそ値段はこのくらいかかります。
年間36万円(年間縛り)

3.独学

・会社で導入を検討している
・個人でスキルアップとして覚えたい
・学生で就職に向けて覚えたい
など、習得にあまりお金を掛けられない場合は独学で勉強するパターンになると思います。
YouTubeを見たり、書籍を購入したりしながら無料の体験版で練習をする感じが一般的ですね。
僕は独学で習得しました、当時はYouTube動画などは無かったので公式のマニュアルを見ながらコマンドを一つ一つ試しながら仕事に当てはめていきました、超ハードでしたが。テキスト等がほぼ無い時代にやり切れた事は素晴らしいアドバンテージになりました。
現在は自分が学んだ方法をアレンジした方法でスタッフを教育しています。毎回スクールにお金を払うのも勿体無いので独自の教材を使用したロードマップを新人スタッフに渡して自習してもらいつつ、先輩スタッフがわからないところを教えています。

普段使用しているロードマップの自社専用部分を無料のものに置き換えたロードマップを以下に置いておきますので、なるべくお金をかけずに自学で覚えたい方は参考にしてみてください。
ARCHICAD攻略ロードマップ
上記のどれかのパターンでBIMの操作を習得したら、いよいよBIMによる設計作業の効率化を進めるための準備に入ります。
基本的には『テンプレート作成』と『ルール化』を進めます。

『テンプレート作成』と『ルール化』によって得られること。
1.社内のBIMによる設計成果物のクオリティが平準化しやすくなる
2.BIMを使用した場合のスタッフ間の案件の引き継ぎがしやすくなる
3.BIMを使用した場合の社内の協業がしやすくなる
4.社内のBIM教育が容易になる
5.データ作成に一貫性が出るので過去に作成したデータを資産化しやすくなる

各項目について少し掘り下げます。

1.社内のBIMによる設計成果物のクオリティが平準化しやすくなる

テンプレートがあることによって各属性の設定に頭を使わなくなるので、本来やるべき設計に集中できる。
ARCHICADの設定はとても多いので、結構悩んで時間を取られます、、。そこに時間を使ってしまい設計が進まないなんてことはザラにあります。
なので、事前に使う設定が決められていて悩まず設計できる環境を作ることはとても大切です。

2.BIMを使用した場合のスタッフ間の案件の引き継ぎがしやすくなる

データの作成方法が各自オリジナルだと、自分で作業している分にはいいですが、別の方に仕事を引き継ぐ場合はものすごく混乱すると思います。
僕もかつてテンプレートがなかった時期の社内引き継ぎは0からやり直した方がいいレベルで混乱していました。

3.BIMを使用した場合の社内の協業がしやすくなる

チームワーク機能(サーバー内での同時プレイ)で大きめの物件を作業する場合に、各々が無秩序にモデリングした場合、一人でやっていた方がマシなくらい混沌としたデータが出来上がります。。
モデリングルールに則りながら属性の選択、作成をして混乱のないBIMデータを作成する必要があります。

4.社内のBIM教育が容易になる

基本操作を覚えた後にテンプレートを使用してモデリングルールに則って、教材に沿ってモデリング練習を行えば自社のスタッフのモデリング方法が揃います。
なるべく導入初期からこの方法が取れていれば僕の会社も苦労はあまり無かったかもしれません。。
BIM導入から自社のテンプレート、ルール化を達成することに時間がかかったので、結構混沌としました、、。
現在は統制が取れたBIMデータを実現しています。

5.データ作成に一貫性が出るので過去に作成したデータを資産化しやすくなる

テンプレート、ルール化ができていれば過去の類似案件をコピペして使用するなど過去データの資産化が容易になります。
データの作り方がコロコロ変わっていくと過去データが生きなくなってしまい勿体無い状態になります。。
テンプレート、ルール化で一番重要なのはここかなと自分的には思っています。

このようにテンプレート、ルール化はBIMを活用する上でトップレベルに重要です。
以下がテンプレート、ルール化を作成する方法です。

1.自社で試行錯誤
2.BIMコンサルタントに外注して作成してもらう
3.テンプレートを購入して自社仕様にカスタム

1.自社で試行錯誤

個人的にはこれが一番オススメです、なぜなら会社ごとに仕事の流儀は千差万別なので、自力でBIMソフトを理解して、自社のやり方に合うテンプレート、ルール化をすることが長い目で見れば一番間違いありません。
自力でテンプレート、ルール化をする場合に参考になる資料は需要があれば作成して公開しようかと思っています。
興味がある方は以下のリンクを参照ください。

2.BIMコンサルタントに外注して作成してもらう

即効性が欲しくて費用をかけられる場合は外注してテンプレート、ルール化を作成してもらうこともありだと思います。
自社の求めている内容を詳しく伝えてコンサルタントに作成してもらいながら運用していく、コンサルタントのスキルによるところは大きいですが、自社の手数をかなり減らすことができるので設計の仕事をしながら導入する場合の手段としては選択の余地ありだと思います。
作成してくれるコンサルタントの紹介が必要な場合は以下までメールいただければご相談にのります。
yk@yokomatsu.co.jp

3.テンプレートを購入して自社仕様にカスタム

・自力作成するほど時間をかけられない
・コンサルタントに外注するほど費用をかけられない

等の場合にはすでにできている出来合いのテンプレートをそのまま使用するorカスタムして使用するという方法があります。
完全な自社オリジナルではないけどすでに運用しているテンプレートなので内容を理解することさえ出来れば割と早めに実働することが出来ます。
僕の会社で使用しているテンプレートを公開しているので興味がある方はみてみてください。(有料です)
BIMテンプレート

ここまでBIMを導入してからテンプレート、ルール化について書いてきました。
導入してから安定して運用するためには時間も費用もかかりますし、悩みも多いですが、使いこなせばさまざまな面で仕事のクオリティはUPしますので是非個人の方はスキルアップに経営者の方は会社のクオリティを向上させるために検討してみてください。

こちらにお電話をおかけください。

03-5284-7106

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